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新年のご挨拶&川瀬巴水展@日本橋のショーウインドーがすばらしい [展覧会@川瀬巴水]


遅ればせながら、
新年あけましておめでとうございます。
 
 hasui_toukouyou.jpg
 
 
年に一度のお正月限定かというぐらいの更新頻度ではございますが、
PCと書く手がとろくてブログを書けていないだけで、
それなりに展覧会は観ております。関東は網羅しきれないのでそれなりですが。
 
さて、今年のお正月といえばやはり、日本橋高島屋の川瀬巴水展を観初めにしようと
考えております。 考えているだけで混雑回避で未観賞だったりしますが、
まるでまわし者のような年賀状を作成してしまいました。
とはいえ勿論、今年がマグリットイヤーなのは言わずもがな、ではありますが、 
そもそもブログのサブタイトルからして、川瀬巴水の生誕130年記念展
レポートできていないのがもうお話にならないのですが
(お話にはなりませんが、全会場スタンプラリー中ではございます)、
日本橋髙島屋のすてきなショーウインドーだけはご紹介したいと思います。 
 
 
 470 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_左2 - 27.jpg  
 491 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_右2 - 21[2].jpg
 
前回の秋の京都展から間が空いたのは、これをやりたかったからですか?と。
版画を大伸ばしにしただけでなく、襖仕立てにしてるのがまた芸が細かくてすてきです。
大みそかの夜にこれを観た時は、ただただ感激し、そして髙島屋さんの心意気に痺れました。
 
  
 473 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_左(左から) - 28.jpg 
 485 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_右 - 21.jpg 
 
1階丸善側ショーウインドー全面展開です。
 
 
 474 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_左1 - 29.jpg 
 
  468 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_左3 - 26.jpg 
 
上記2点と前掲の鏡餅のが、入口に向かって左手に飾られています。
 
 
 
 488 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_右1 - 22.jpg  
 
 492 - 川瀬巴水展_髙島屋ディスプレイ_右3 - 25.jpg 
 
上記2点と前掲の酒樽のが、入口に向かって右手に飾られています。
 
いやもう、せっかくならば、この写真を年賀状に使いたかったです。すばらしすぎる。
髙島屋さん、有難う!
本当に有難うございます!!
 
 
 
…余談ですが、3万円の福袋には、巴水の復刻版画が入っていたそうです。
 
 
  

タグ:川瀬巴水展

大正・昭和の風景版画家 川瀬巴水展@姫路市立美術館にて開催中 [展覧会@川瀬巴水]


 大正・昭和の風景版画家 
川瀬巴水展


姫路市立美術館といえば、マグリットをはじめとするベルギー美術コレクションで馴染み深いところ。
そんなところでこれまた大好きな川瀬巴水の展覧会だなんて、なんという縁。
しかも前後期で作品がほぼ総入れ替えだなんて、
一体どれだけの規模かと随分前から気になってしようがなかった。
(約600点の巴水作品のうち、半数近い約250点が展示されるとのこと。)


■ 兵庫展

会場: 姫路市立美術館
会期: 前期/2008年9月21日(日)~10月13日(月・祝) 
      後期/2008年10月15日(水)~11月3日(月・祝)
http://www.city.himeji.lg.jp/art/kikaku/index.html
 ※上記サイト上に出品リストあり。
 ※上記サイトに100円引になる割引券(pdfファイル)あり。
   また、前期に有料で観覧すると、後期入場料が半額になる割引券がもらえるとのこと。
    (スバラシイ!!)


イベント: 
    □ 「東京二十景 荒川の月」
摺り実演見学会
       
2008年10月5日(日) 13:30~
      
参加無料、先着80名

 
       川瀬巴水の版元、渡邊木版美術画舗さんの摺師の方が
        巴水の「東京二十景 荒川の月」の摺りを実演される非常に貴重な機会。
        摺り実演の前には、渡辺章一郎氏のスライドレクチャーもあり、
       北斎と巴水作品の摺りの違いなどをお話して下さるそうで、一粒で二度美味しい。
    
    

    □ 学芸員によるギャラリートーク
       
2008年10月11日(土) 14:00~
       
2008年10月25日(土) 14:00~



チラシ@姫路展↓
川瀬巴水展@姫路市立美術館_チラシ表.jpg 川瀬巴水展@姫路市立美術館_チラシ裏.jpg
関西の風景を使ってほしかった気もするけど、
やはり巴水といえば増上寺、というイメージなんだな、と改めて思う。
と思ったら、渡辺木版美術画舗サイトトップでは
姫路城の画像が掲載されていたのが嬉しい。



広島展(2008年4月26(土)~6月1日(日)@広島市郷土資料館))のチラシ↓
川瀬巴水展@広島市郷土資料館_チラシ表.JPG 川瀬巴水展@広島市郷土資料館_チラシ裏.jpg
路展とは違う印象だけど、巴水の青の美しさを堪能出来る仕上がりがいい感じ。


 ※チラシ画像は渡辺木版美術画舗様よりお借りしました。有難うございます。



・・・そんなわけでこれは是が非でも、10月連休明けに前後期連ちゃんして、
新設のコレクションギャラリーのマグリットとあわせて堪能すべし!と
意気込んでいたにも関わらず、雲行きが怪しくなってしまい、途方に暮れる今日この頃。
なのでせめて展覧会の情報だけでもお知らせを、と思って取り急ぎ記事をup。

しかも今週末は巴水の版画の摺りが実演されるなんて・・・関東で指をくわえてるだけなんて・・・。
なのに行けないなんて・・・。己の不甲斐なさが泣ける・・・。
お近くの方は是非。遠くの方も連休の旅行で是非!


姫路の前には広島を巡回展しており、他の巡回先はないか、
関東には来ないのかを検索してみたらば。
まさか2006年にニューオータニ美術館で開催されたのがこの展覧会?
(その際の記事は、Takさんのブログでご紹介されています。)
かと思ったけれど、その時は4美術館での巡回だった模様。
でも2007年に京阪百貨店@大阪で開催された展覧会が今回
ご近所の姫路に巡回した様なので、是非関東にもカムバックして頂きたい!
お願いします!


「川瀬巴水展 東京風景版画」展@江戸東京博物館 [展覧会@川瀬巴水]

「川瀬巴水展 東京風景版画」展
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/about/josetsu/dai2/2008/0219/0219.html

会場: 江戸東京博物館・常設展示室
会期: 2008年2月19日(火)~4月6日(日)


↓チラシ
「川瀬巴水展 東京風景版画」展@江戸東京博物館_チラシ表.jpg  「川瀬巴水展 東京風景版画」展@江戸東京博物館_チラシ裏.jpg

川瀬巴水といえば、大田区立郷土博物館での素晴らしい展示の印象
いまだに残る今日この頃に、“江戸”の博物館らしく
東京をテーマにした作品をずらりと並べた展覧会。
しかもただ並べただけではなく、下絵(原画)や試摺等が一緒に並べられて
見比べられるというのだから、巴水の世界を堪能するのに絶好の企画。
出品も所蔵作品からだなんて、いいものもってますな、と賞賛したくなるというもの。


DSCN6527.jpg  DSCN6594.jpg

常設展示室内の企画展スペースは小さいので、そんなに沢山並べられるのだろうかと
疑問だったけど、問題なく並べられていた。

DSCN6605.jpg  DSCN6608.jpg



章立ては、以下の通り。

第1章 川瀬巴水の東京風景
第2章 川瀬巴水の版画と原画-「東京ニ十景」を中心に
 第1章と第2章に、「東京十二題」「東京二十景」などが勢ぞろい。
 巴水が描いた風景の現在の写真や、下絵に試摺、変摺が
 ずらっと並んでたのだけど、メモを取るのをサボってしまったので、
 どう展示されていたかの記憶が曖昧に。
 ここは、いい加減なことを書くよりも、詳細に画像つきで
 レポートされてらっしゃるブログをご紹介させて頂くのが得策と判断。
 
 ・弐代目・青い日記帳
  川瀬巴水展-東京風景版画」 
  
 ・はろるど・わーど
 
 
「川瀬巴水 - 東京風景版画 - 」 江戸東京博物館(常設展内企画展示室)

 そして各章の解説を簡潔にまとめられてる上に、
 過去の展覧会記事リンク付で巴水を満喫出来るこちらのブログもご紹介。
 ・Art & Bell by Tora
 
川瀬巴水展 東京風景版画 @江戸東京博物館


 
   

第3章 川瀬巴水の活躍-資料展示
 アメリカでの展覧会を紹介した新聞記事等を展示。
 丸善での展示では版画の下に写真が掲示されていた、
 外国人向け観光ポスターの実物が観られた。
 観光ポスターは伊藤深水版も作成されたと書いてあった・・・様な。
 (やっぱり記憶が曖昧・・・。)

第4章 広重の江戸、巴水の東京
 出品作品のメモを取れたのは以下の作品のみだったけど、
 展示数は多くても5点程度だったと思う。

・日本橋
 広重 「東都名所 日本橋魚市」         1840年頃
 巴水 「日本橋(夜明)」              1940年

・増上寺
 広重 「江戸名所三つの眺め 芝増上寺前」  1840年頃
 巴水 「雪の増上寺」                1922年1月18日

・木場
 広重 「名所江戸百景 深川木場 (複製)」   1856年
 巴水 「木場の雪」                  1934年3月

第5章 清親の東京、巴水の東京
 第4章と第5章はそれぞれの作家が同じ土地を描いた作品を対にして並べてあった、が。
 描いた場所の地名が一緒というだけで、描いた情景がまったく違ったりして、
 並べただけ、で終わっていたのが残念。
 もっと掘り下げると面白くなるテーマだと思うのだけど。 

第6章 巴水の戦後の東京
 タイトル通りに戦後に作成した作品。
 変り行く東京を受け入れられなかったのか、東京を描いた作品は減ったとか。

第7章 映画「版画に生きる」
 展示室の外に、モニターがあり、表題の映画(約42分)が上映されていた。
 大森で上映されたのは見逃したので、ちゃんと最初から観る。
 この映画は巴水の版画の制作の過程(スケッチ→下絵→彫り→摺り)を、
 「法隆寺西里」(1956年)という作品の制作時に撮影したもの。
 制作した作品の現物もモニター脇にちゃんと展示されてるのが嬉しい。
 文章だけではイメージしづらい作業を映像で観ることが出来るので
 素人には有難かった。(ちょっと長いけど。)
 巴水はこの映画の完成を待たずに亡くなってしまったそう。


・・・と、ちょっと尻すぼみな感じもしたけれど、なかなかいい企画だったと思う。
展示数が多すぎないのが好きなので、これぐらい、もしくは
第1章と第2章だけでも十分満足。

が。

それはなかろう!と暴れたくなる事態発生 → 図録、早々に売り切れ
会期間際にさばけてしまったのかと思いきや、3月18日に売り切れたと
残り半月以上もある状態で売り切れなら、在庫が足りなくなることも予想出来るだろうに、
なぜ増刷をかけなかったのか。
(増刷してたとしても、結局そんなに早くなくなりゃ同じだけど。)

だからといって作品リストが置いてあるわけでもないし。
所蔵目録代わりに再発行してもよいのでは?
(それとも今回展示した作品が全てだと思うなよ、ぐらいに他にも沢山持ってたりするんだろうか。)

館内ショップには、「心よりお詫び申し上げます」といった様なお詫びの言葉もあったけれど、
公式サイトにはお詫びの言葉は無く、「完売いたしました。誠にありがとうございます」などと
嬉しそうに書いてあるのが腹立たしいことこの上なかったり。
まあ、まさかこの規模で図録が売り切れる事態が発生するなどと夢にも思わずに、
そっち方面に用事が出来るかもしれないからそれとあわせてなんて暢気に構えてた自分が
甘かったわけだが。もう二度とこんなヘマはするもんか・・・!と固く誓う。

余談だけれどメモをちゃんと取れなかったのは、
結果的には映像を全部見るのに時間がかかったのもあるけど、
意地でもいつの日にか図録を入手したいという願掛けみたいなみたいなものがあったり。
しかし、大田での展覧会図録のオークションでの高騰ぶりは目を疑う程だったりするので、
あまり期待出来そうにない・・・。
渡邊木版美術画舗さん、多少の上乗せありで構いませんから、
大田での展覧会に引き続いて今回の図録もそちらで販売して頂けませんか?
売れると思います、是非!


画業90年 『川瀬巴水 木版画展』@丸善・日本橋店 [展覧会@川瀬巴水]


画業90年 『川瀬巴水 木版画展』
会場: 
丸善 日本橋店 3Fギャラリー 
会期: 2008年3月27日(木)~4月2日(水) 
     9:30~20:30(最終日は~17:00)
http://www.hangasw.com/what/index.html
↑このサイトに出品作品の画像が揃い踏み!スバラシ~。



DSCN6449.jpg


丸善日本橋店のオープン1周年記念企画だそうで。
江戸東京博物館の 「川瀬巴水展-東京風景版画」 とハシゴして
巴水デーにしようと意気込んでいたのに、二日酔いであえなく挫折。
こちらの展覧会のみなんとか鑑賞出来てほっとしていたら、
江戸東京博物館の展覧会の方は図録が完売だとの報に撃沈・・・。


DSCN6455.jpg

と、話が少々横道にそれたけど、巴水の絵が無料で観れて、
しかも欲しければ購入も出来るというのは魅力的。
初期摺りあたりは高くても、後摺りなんかは廉価版で手が届かなくも無い値段。
(額縁つきで¥31,500、シートのみで¥21,000)
ま、それすら手が届かない&飾る場所がないので会場で一所懸命鑑賞。
(ギャラリー内だけでなく、ギャラリーと売場を区切る壁の外側にまで作品がずらり。)
絵葉書(36種)が売ってあったのは嬉しい。


余談だけど、ギャラリーのある階では、展覧会図録フェアなんてのもやっていて、
図録も扱ってるなんてすごいと思いつつ物色したけど、欲しいものは見つからず(ほっ)。

そして歩行者天国ではダンボールがゴザがわりの花見客も。何故か雪国も参上。
DSCN6446.jpg  DSCN6462.jpg


・・・展示期間は残り2日ということで、感想はさておき取り敢えず記事up。
                                


タグ:川瀬巴水

川瀬巴水 旅情詩人と呼ばれた版画絵師 ―没後50年― 展 [展覧会@川瀬巴水]

 「川瀬巴水 旅情詩人と呼ばれた版画絵師 ―没後50年―」展
http://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/manabu/hakubutsukan/tokubetsu/kyoudohakubutsukan_tokubetuten/index.html
 
2007年10月21日(日)~12月2日(日)
 
  前期: 10月21日(日)~11月11日(日)
   後期: 11月13日(火)~12月2日(日)
 大田区立郷土博物館 @東京都
 


チラシ↓
   

 図録↓

 展覧会図録は、厚さ1cm弱というコンパクトさで1000円とお手頃価格。
 この中に300点分つまってるので、1つ1つの図版は小さかったりするけれど、
 制作過程を順に追ったものや下絵など、比較して観たい作品がかなり多いので、
 むしろそれが有難かったり。お買い得の一品。


ポスター↓
    
ポスターを3種も作るなんて、気合の程が窺える。


大田区立郷土博物館↓
  
こじんまりとした建物。
都営地下鉄浅草線の西馬込駅から徒歩7分、
もしくはJR京浜東北線の大森駅からバス、と、
交通はやや不便だけど、なんと鑑賞料が無料という太っ腹な施設。


川瀬巴水(かわせはすい)を知ったのは、確か東博の常設展。
普段は知らない画家の作品は流す程度なのに
思わず足を止めたのだけど、ろくに名前を覚えられず。
が、
とらさんのブログにて再会。感謝。



↓ 『渡邊版 「墅火止平林寺」 木版畫順序摺』
まず制作過程を追うことの出来る作品をご紹介。

  →    →   ↓

  →    →   ↓ 

      

 
他の展覧会でも、色を重ねる過程の展示を観たことはあるのだけど、
この重ね方というのが、なんともまた深い。
シンプルに一色で一面を塗りつぶす感じで始まって、
なんとも繊細な色の微調整を重ねていく様は、
こういう重ね方をするのか、と見入るばかり。 
 


↓ 「冬の月 (戸山ヶ原)」

  
勿論、こういう、浮世絵ならではの藍というか
蒼の美しさを活かした作品はお手の物。


↓ 『美術社版 『浮世絵紋様集』 「新日本八景」土佐室戸崎』
 
なんとも微妙な色加減とフラットに力強い(ってどんな表現だ)
質感が印象深い。



↓「大森海岸 『東京二十景』」

こちらは地元の何気ない風景に、青の色味が沁みる。

 ↓ 「冨士の雪晴 (田子の浦)」
  
なんとももったりした雪の質感。
こういう構図は数あれど、この色合いと質感って珍しいのではないかと。
(と、ろくに知らないのだけど、そう思ってしまったりする。)



↓美術社版 『浮世絵紋様集』 「新日本八景」 肥前雲仙嶽

上の「冨士の雪晴」もだけど、
夕焼け(朝焼け)の茜色の色調の表現が絶品。
こういう独特の色遣いが堪らない。素晴らしいの一語に尽きる。



↓  「朝鮮智異山泉隠寺」 『続朝鮮風景』

そしてこの光の捉え方。
光の・・・と称される画家も多いけど、この陰影の表現ときたらもう、
なんと表現したらよいか、息を呑むばかり。


↓ 「森ヶ崎乃夕陽」 版下絵
   
左が版下絵の水彩画で、右が版画なんだけど、
水彩画も一見版画と見間違う程。(自分だけか?)
巴水は、彫は彫師に、摺は摺師に任せたそうだけど、
下絵の時点で巴水独自の世界が既に成立しているのが興味深い。



↓  「森ヶ崎の雪晴之夕」

  
水彩画。画像だと伝わりにくいかもしれないけれど、
版画とは微妙に異なるふわっとした雪の質感がまた絶妙。

↓  「藤 (亀戸)」
 

「亀戸の藤」

上が版下絵の水彩画で、下がその構図を一部切り取った版画。
輪郭線無しで描いた藤棚の、満開の花の質感の表現がまたなんとも。

 ↓ 「五月雨 (荒川)」
  
どこか明るさの残る左の作品にはほとんど見られない雨の線が、
翳りを感じさせる右の作品には鮮明に残っていたり。
(画像ではわかり辛くて恐縮です。)
同じ作品でも、摺の版が異なると印象も変わるのがまた興味深い例。


↓ 「暮るゝ雪 (江戸川)」

  
カラー写真とモノクロ写真ではないけれど、カラーと藍一色の2バージョン。
随分と味わいも変わってくるけど、青のみで表現する感性には感心するばかり。
 

↓  「夜之池畔 (不忍池)」
    ←部分
ちょっと現代っぽいこの夜景は、時代を感じさせる。
左端には版元の“ドイ”の文字が見えるあたり、
スポンサーへの配慮が垣間見えて、なんだか微笑ましい様でもあり。

・・・と、思うままに作品を並べては観たけれど、
実際の会場では、丁寧な解説文と共に、
巴水の人となりと画業の変遷を追うことが出来る構成になっている。
摺りの過程の展示や、版画の隣に版下絵が並べられているなどの配慮に加えて、
『巴水団扇絵十二景』の展示で、シリーズものの団扇十二全てが、
これを後年焼きなおした『川瀬巴水 名所十二景』と共にされていたのが嬉しい限り。
シリーズものの展示だと、数点を抜粋したりすることも多い中、
全作品を、しかも団扇と版画の微妙な摺の違いを見比べながら鑑賞出来るのには感激。

1つだけちょびっと辛かったのは、作品の展示位置が低くて、
じっくり観ようと思うと1作品毎にしゃがまねばならなかったこと。
(でも子供や車椅子の方にはこの位の高さの方が見やすいのだろうか?)


今週末で終わりだけれど、1人でも多くの方に観て頂きたい展覧会。
まさに秀逸な企画だったと思う。前期を見逃したことを、激しく後悔している今日この頃。


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