「シュルレアリスムと美術 イメージとリアリティーをめぐって」@横浜展 [展覧会@マグリット]
「シュルレアリスムと美術 イメージとリアリティーをめぐって」展
2007年9月29日(土)~12月9日(日)
横浜美術館
http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2007/special/03_surrealism/index.html
↓チラシ(ポスターも同デザイン)
※ 見開きの内側は、豊田展と同じなので割愛。
但し、折込の作品リストは無し。
展示室内での配布は無いけれど、美術館受付で図録からのコピー版を貰える。
↓チケット(招待券)
宇都宮、豊田と巡回した「シュルレアリスムと美術」展、
最終地横浜での展示が先月末に始まった。
一部期間平行で、姫路市立美術館での「シュルレアリスム展」も開催中。
10/7(日)14:30~担当学芸員さんによるスライドレクチャー @横浜、
10/8(日)14:00~担当学芸員さんによる解説会 @姫路。
横浜展は開催期間が長いのに、何故に担当学芸員さんの解説がたったの1度だけ?
他にもイベントは盛り沢山だけど、毎週ギャラリートークやって下さいなんていわないけど、
せめて月イチペースでやってもらえないものか・・・。
(・・・と思ってたら、事前レクチャーなるのものが登場してた。
でも1回5000円要予約の団体向け。機会があれば、だな。
http://www.yaf.or.jp/yma/detail.php?num=0)
この連休は、姫路での解説会にあわせて、
10/8(日)迄の川村記念美術館所蔵 「巨匠と出会う名画展」@兵庫県立美術館も
観ようと思ってたのに、どうしたものか。
結局、直前迄悩みに悩んだ挙句、
10/7(日) 午後: 横浜展鑑賞&スライドレクチャー聴講
→ 新横浜から新幹線で関西に移動
10/8(日) 午前: 兵庫県立美術館で鑑賞
→ 姫路に移動 → 姫路展鑑賞&解説会、
という(自分にとっては)超ハードスケジュールに。
案の定、ばたばたの駆け足になってしまった。
そして、早く書かねば、姫路展が終わってしまう・・・のに、
時系列でつい横浜展から書いてしまうんだな・・・。
豊田展に同じく、ポスターは大家族、でもその他の垂幕等は文字のみのスタイル。
時間がないくせに、一層焦る羽目になるとわかっていて、しっかり食べる。
↓ピザトーストプレート&ラスベリーソーダセット@Cafe小倉山
企画展限定の特別メニュー。
どのへんがどうシュルレアリスムなのか不明だと思ってたら、
Cafeのスタッフが出品中の作品をイメージしてつくったメニューだそう。
モチーフとなった作品がどれかはご想像にお任せ、だそうな。
一瞬頭をよぎった作品があるけど、微妙に違う。アレンジ版か、別の作品か、はて。
Cafeにはどこから見ても草間彌生な椅子なんかも。座りたかった。
鑑賞前に上記写真奥のショップに走ると、入口前こんなディスプレイが。
ところ変われば展示も変わる。
展示室が複数に分かれているので、前2展と雰囲気が随分違ってる様に感じる。
(具体的に何がどう、と説明は出来ないのだけれど。)
惜しいのは、章や節に分けたテーマの解説ボードが、進行方向に見えないこと。
目に見えてる壁の向こう側にあったりして、気づいたら次のコーナーに入ってしまってたり。
今回の展示、最初に注目すべきは、アルプの作品。
ライティングで出来る影に注目、なんだけれども、見逃した・・・。(次回の宿題。)
作家別ではなくテーマ毎に展示されてるのだけれど、
マグリットは比較的固まっているので、ソファに座って堪能・・・
する時間がこの日はない。
そそくさと次のコーナーに進むと、
ヴィフレド・ラムの「アダムとイヴ」が随分高い位置に掛かっていた。
スペースの都合上、高い位置に掛けざるを得なかった作品も幾つかあったそうだけど、
これは、作品の浮遊感を感じてほしかったから敢えて高い所に掛けたそう。
観てもらえばわかると思うのだけど、成程。
ざっと観た後は、文字通り駆け足で常設展へ。(しかも逆まわりで・・・。)
( ※ マン・レイが撮影したシュルレアリストたちの写真、
ミロとデルヴォーの版画もあるので、コレクション展もお見逃しなく!)
今回、マグリットの展示は写真4点だけ↓だと思っていたら。
なんと、展示室外(エントランスホールの階段の所)でレカミエ夫人発見。
普通の展示なら横からしか観れないので、
いつもは観られない上からの眺め堪能。
常設は撮影可なので嬉しくてあほの様に撮りまくり。
そんなことしつつ、無理矢理スライドレクチャーに間に合わせる。
てっきり、お話はシュルレアリスム入門的なものかと思っていたら、
シュルレアリスムの解説には違いないんだけど、基本のきとは異なる趣き。
メモを取るのが追いつかなくて大変だったけど、流れる様に話題が進み、
担当学芸員さんの独自の解釈など聴けたのが興味深かった。
(ダリの作品が、彼を金の亡者と批判したブルトンへの皮肉として、
題材に神話を選んだのではないか、という説等。)
・・・と、なんだか取り留めの無さ過ぎる感想だけど、
ちゃんと整理出来てからなんて言ってるといつになるかわからないので、
取り急ぎ、記事をUP。
印象に残ったのは、担当学芸員さんが、「作品は役者、学芸員は演出家」だと仰っていたこと。
如何に作品の魅力を伝えるか、感じてもらうか、苦心されてるのだなとしみじみ。
今年のシュルレアリスム並行スタンプラリー、姫路がラストだったんだけど、
前述の宿題もあるし、地の利も活かしてあと1~2回は横浜展を観てみたいと思う。
2つのシュルレアリスム展の相違や共通点を考えながら。
(考えたからってすぐ結論が出たり閃いたりするわけでもないんだけども。
それでも、というか、それだからこそ、というか。)
草間彌生な椅子が目立ちますね、まさか椅子なんか作っているとは。
水玉なら草間という特徴ですね。
レカミエ夫人が棺桶になっているのがすごい発想。
大きな作品ですね。
by いっぷく (2007-10-21 18:45)
>いっぷくさん
草間彌生、強烈な自己を放ってますよね。力強い存在感は感心するばかりです。
ブロンズがお目に止まりましたか。
棺桶ですが、マグリットは、
このダヴィッドの「レカミエ夫人」の他、マネの「バルコニー」など、
人物を棺桶に置き換えた油絵を描いています。
時間のパースペクティブだとかなんだとか・・・。
by m25 (2007-10-25 02:04)
もう20年ほど前になるのでしょうか、草間彌生さんの黒い表紙だったかな、
・・彼女の本を読んで異端を感じました。
それから作品を何かの機会で観るにつけ気になっているんですが
本物を見たのはロンドンのデパートのウインドウでした。
世田谷美術館のアウトサイダー展?だったかなそこでも見ました。
棺桶に目が止まったのは最近「棺桶」を金属で作ったばかりだったので
折り曲げている発想にすごく驚いたのです。
私は棺桶のフタを開けると中にコインやワイン、骸骨などを配したものを
作りましたが曲げる発想にはやられました。
by いっぷく (2007-10-25 06:58)
草間さん、確か最近はブリュッセルのどこかでも展示してたらしいです。
ところで。
棺桶作られたんですか?
珍しいモチーフだと思ったんですが、骸骨から発想が繋がったんでしょうか。
マグリットの棺桶シリーズはああいうものだと慣れてしまってたので、
言われてみてはじめて、曲がってるのが普通じゃないということを思い出しました。
棺桶、まだブログにもフォトにもupされてませんよね?楽しみにしてます。
by m25 (2007-10-27 21:44)