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シュルレアリスムと美術 イメージとリアリティーをめぐって」展@豊田市美術館 [展覧会@マグリット]

※ ちょびっと本文を修正しましたので、お読み頂けると幸いです。
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やっぱりもう終わってしまった後だけど・・・

 
「シュルレアリスムと美術 イメージとリアリティーをめぐって」
 
2007年7月3日(火)~9月17日(月) 
 豊田市美術館

 http://www.museum.toyota.aichi.jp/


↓チラシ・表(ポスターも同デザイン)
  
↓チラシ・裏
  
見開き2頁。(大きいチラシって最近流行ってるのだろうか?)
作品リストが別紙で折り込まれているという親切かつ豪華版。

↓チケット




さて、マグリットの代表作の一つに数えられるだろう「無謀な企て」を持ち、
独自性の強そうなイメージもあり、気になっていた豊田市美術館。

マグリットメインのシュルレアリスム展が巡回するならば是非行かねばと
思って
ギャラリートークにあわせて訪問。

坂道を登っているとその先に・・・



シュルレアリスムと美術展の垂幕が見えてきた。
トンネルを抜けると雪国だった・・・というのとはかなり違うけど、
こういうのはわくわく感が募る。

が、美術館入口まで辿り着いてみると、
垂幕には文字のみで、ポスターにはあった「大家族」の姿がない。


↑美術館入口

と、展示室の入口も、やはり文字のみ。
宇都宮美術館がポスターやチラシに「大家族」をどーんと持ってきてたので、
豊田市美術館は「無謀な企て」をポスターやチラシに持ってくるかどうかと
期待していたのだけれど、それはなかった。


↑企画展入口


そしてギャラリートークは、担当学芸員さんがシュルレアリスムの
言葉の意味や成り立ち、技法等を丁寧に説明して下った。
そして、ギャラリートーク終了後に質問させて頂いたのだけど、
ここで阿呆過ぎる質問を・・・。
回答して下さったばかりのことに対して、
同じ回答をリピートすることになる質問を繰り返すなんて、
もう呆れるを通りこして不愉快に思われたに違いないかと。
しかもそれを2度。もう申し訳ないやら恥ずかしいやら、
穴が無くても掘って入りたかった。
本当に申し訳ありませんでした。

でも恥をかいてでも行った甲斐はやはりあって。
展覧会ポスターの「大家族」に釣られてけれど、
あくまでテーマは「マグリットとシュルレアリスム」ではなく、
「シュルレアリスムと美術」。
そんなの改めて言うまでもないのだけれど、
ついマグリットに盲目になるあまり、そんな一番の根本を
履き違えていたのではないかと気づけたこと。

ポスターやチラシをマグリットメインにするにしても、
各館マグリットの作品も持ち合わせてるので館毎に変えることだって出来るのに
それをしなかったのは、「シュルレアリスムの展覧会」としての
統一感を出したかったからだとか。

今、それを踏まえて改めて振り返ってみると、
前述の垂幕や壁面が展覧会タイトルの文字だけだったのは、
まず○○ありき、ではなく、「シュルレアリスム」というものが
どういうものであったのか、そして美術とどう関わっていったのかを
観て欲しい、知ってほしいという気持ちの表れではないかと思われた。
今頃になって、そんな主催者の思いがじわじわひしひしと伝わってくるかの様。

展覧会のテーマにあわせた作品を選ぶのも、
これまた当たり前というかそうする以外何があるのかということだけど、
質問させて頂いたことを反芻しながら会場を回っていると、
丁寧に作品を選定したのだろうなということを実感することが出来た。

これまた思い込みで、今回の企画は、宇都宮と豊田と横浜のコレクションを持ち寄って、
他館のコレクションで補完したものかと思っていたら、そうではなくて、
展覧会の趣旨にあう作品をまず選定して、3館のコレクションから作品を補完したのだとか。
実際、出品数からいくと圧倒的に3館のコレクションが多いのだけど、
そういう作品選定をしていたなんて意外だった。
でも、であればやはりコレクションが豊富だといえるということだな、と思っていたら、
コレクション以外からも借用したシュルレアリスムの全体像の中でまた、
コレクションをより深く理解してもらうという意図もあったそう。
こういう形式でコレクションの存在意義を伝えるなんて、目から鱗というか奥が深いというか、
その手法の巧みさと熱い思いにただただ感心するばかり。


同じ展覧会でも、やはり会場によって印象が変わるということを、
改めて、というより今迄以上に強く実感した。
学習効果をすぐに出せる程器用ではないのが心配だけど、
この反省を活かして、横浜展を素直に感じられれば、と願うのみ。



さて、出品作品については、後日書くことにして(横浜展開催前は無理でも終わる迄には・・・)、
美術館の屋上というか、広大そうな庭に繋がる一画の写真でも。

 

 

 

お昼は併設のレストランで。
あんかけみたいなパスタは美味しかったんだけど、
ちょっと塩味がきつかったかな。
(呑みながらだったのでよかったのかもしれないけど。)

 



・おまけ
  
ミュージアムショップは、細長いスペースに書籍がぎっしり。
青空の傘もMOMA版とマグリット版の2バージョン揃ってるのがgood。
でもMOMA版の方がマグリットぽくて、
マグリット版のが全然マグリットぽくないのは何でだ・・・。

           


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いっぷく

日本全国どこまでもですか、マグリット三昧もまた粋ですね。
ついでといってはなんですが、各地の美術館巡りもなかなか
いい趣味だと感心しています。
なんだかんだ理由をつけていかないといくチャンスもなかなか無いですからね。ちょっとうらやましいですよ。
by いっぷく (2007-09-25 20:00) 

m25

>いっぷくさん
あちこち巡るの、楽しいです。でも、財布が苦しいです。
(来年は、あまり目玉な展覧会がありません様に・・・なんて邪道なことを
考えてしまう程に。)

理由がないとなかなか行けないというのは、仰る通りだと思います。
だから、いい機会ではありました。

ところで、こんどこそ秋にブリュッセルに新マグリット美術館がオープンする筈ですが、
いっぷくさんならドーバー渡れば観に行ける距離ですよね。羨ましい限りです。
(こんなに国内で出歩いてたら、ベルギーなんてとても行けません・・・。)
by m25 (2007-09-27 00:27) 

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