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「鳥獣戯画がやってきた!」展@サントリー美術館 [展覧会@日本美術]


鳥獣戯画がやってきた!のでいってきた。

日本画に疎くても、知らない人はいないのであろう程馴染みのある「鳥獣戯画」。
よくよく考えると知ってるわりに本物は観た事がないから観てみたい・・・でも
知名度からいって凄く混みそうでそれはやだ・・・と葛藤してたけど、
国宝だもんな、一度くらい見とくべきでは・・・と平日夜間に足を運んだ。
(この時はわりとすいてたけど、絵巻なんて遠巻きに観るものでないから、
 行列でも大して問題なかったかも?)

 

「鳥獣戯画がやってきた!」展
会期: 前期 2007年11月3日(土)~11月26日(月) 
    後期 2007年11月28日(水)~12月16日(日)
会場: サントリー美術館@東京・六本木
           http://www.suntory.co.jp
    サントリー美術館内サイト内展覧会頁↓
    http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/07vol04chouju/index.html



↓ 会期前に配布されてたチラシ
元の絵のまんまではないけれど、シンプルにアレンジしてるところがらしくていい感じ。
  
 

↓ 会期中に配布されてたチラシ
最初のシンプルなのとは打って変わって、インパクトあり過ぎな程にガツンと。
好き好きが別れそうだけど、見て見て見て!というアピールは伝わってくる様な。

   
 

 ↓ チケット
この展覧会、前期後期通しの前売なんて売ってたのは有難いサービスだと思う。
屏風の時みたいに7回も展示替えされたら通いきれないけど、
前期後期くらいなら都合もつけやすいし。


 ↓ 誘導&ポスター
ポスターは、元のチラシに赤を差したデザイン。
そして地下鉄の駅からサントリー美術館へ向かう道すがら、変な足跡発見。
恐竜絡みかIT絡み(GIGA=ギガバイトかと思った・・・)のイベントでもあるのか??と
思ったら、この展覧会への誘導表示だった。
親切である
と同時に気合も伝わってくる。


兎の足型ってこんなんだったのか・・・。


↓ 美術館入口

こちらはまたしても派手なバージョンでどーんと。
配布してる作品リストも立派なものだった(展覧会頁の作品リストに同じ)。



会場に入ってまず一番最初にメインの国宝が展示されてることに驚き。
いきなりだけどこれはこれでテンション挙がっていいかも。

はるか昔の絵巻がこんなに綺麗な状態で保存されていることに感心するばかり。
そして、筆では間違った時にごまかしがきかないだろうに、
さらさらと運んだかの様な筆捌きには恐れ入るばかり。

しかもこの超国宝クラスがどこかの美術館・博物館でなく
お寺(高山寺)に保存されているってのがなんだかいい。
(根拠とかあるわけじゃないんだけど、歴史を感じるというかなんというか。)


「鳥獣戯画」の有名な兎と蛙のシーンが後期展示だったのはラッキー。
普段観る機会のないものこそ観たいのが常だけど、
やはりこれを観ないと観た気になれなさそう。


こちらは獅子なのだけど、吐いた息(煙?)の先にはなんと蝶がいたり。
蝶に向かって息を吐きかけたのか、息から蝶が生まれたのか、はて。
折角なんだから、ポストカードには蝶まで入れてほしかったところ。
なんで切っちゃうかな。


獅子に対抗してというか、麒麟まで登場。
柄が豹みたいだけど、豹を知っていたとも思えないし、
想像上の模様なんだろうか。


兎や蛙に限らず、他にも沢山の動物がご登場。
猫までいるとはちょっと意外で嬉しかった(猫好きなので)。

 


本物の後にはいくつかの写本(模本)や、鳥獣戯画の系譜に連なるものとして
擬人化された動物が登場する絵巻やユーモラスな巻物が展示されてたのだけど・・・。
出色というか異色は「勝絵絵巻」。前半が陽物比べで後半が放屁合戦だとかで、
展示も前者が前期、後者が後期の展示で、陽物比べの場面は観られず。
初耳の「陽物とは何ぞや?」と図録で確認したらば・・・。
ああ、そうですか。男の人が気にすることは今も昔も変わらないんだな~と苦笑。
(※男の人しかもってないものの大きさ比べ。変にリアルで変にデフォルメされてる様な・・・。)
放屁合戦なんてものを絵巻を初めて観た時もそんなもの描いてたのかとびっくりしたけど、
そんな比じゃない衝撃。これ、誰が描いて誰が楽しんだんだか・・・。
繊細な筆致で丁寧に描かれたものもあれば、こんなユーモアを通りこした様なものもあるなんて、
日本画の懐の広さ、奥深さをしみじみと・・・。

でも「放屁合戦絵巻」もあるんだから、どうせなら全期通して前半を展示して欲しかったかな。
好んでみるべきものでもなかろうけど、こんなレアもの見る機会ってまずないだろうから。
描いたこと自体がスゴけりゃ(こんな絵って世界で他に例があるんだろうか・・・?)、
所蔵した三井記念美術館もスゴいし、展示したサントリー美術館もスゴイ。
しかし、西洋のヌードは宗教ものでもどちらかというと綺麗目に描くのに、
日本のってあまり色気が感じられないのは何故だろう・・・。


微妙なねたの後は、六本木にイルミネーションでお口直しならぬお目直しを・・・
といいたいところだけど、デジカメ忘れたので携帯画像で失礼・・・。
  


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コメント 3

いっぷく

鳥獣戯画と名前が付いていながら、カエルとウサギを連想してしまうほど
絵巻のその部分だけは馴染んでいますが、異色の作品が今の時代にも色あせていないことに驚嘆ですね。
世界を見まわしても類を見ないものだけに全貌を見られるのはいい機会でしたね。
by いっぷく (2007-12-30 11:05) 

Tak

国宝の力と馴染みやすさがあいまって
後半になるにしたがいとんでもない混雑。
平日夜間正解です!

絵巻物は行く日も考慮しないと大変な目に遭いますよね。
by Tak (2007-12-30 13:11) 

m25

>いっぷくさん
鳥獣戯画って何故か“刷り込み”と化してる気もします。
日本人の文化の原点の一つなんでしょうね。
一番有名なシーンが観れてよかったですが、前期を見逃したのは心残りです。

>Takさん
TB有難うございました。
前売にいくつかの種類があったのと、作品リストの立派さが好印象でした。
資料や説明が物足りない人もいた様ですけど、図解入の検証は親切でしたし、
量が多すぎないが故に疲れずさくっと観れてよかった、なんて思ったりしました。
(↑コストパフォーマンスは考えずに言ってます。)
by m25 (2007-12-31 01:45) 

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